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横浜相談室みらい
トピックス
このコーナーでは私、後藤正義が日々のカウンセリングで感じたことや皆さまが疑問に思っていることを最近の傾向をまじえてお話しさせて頂いております。

トピックス

 “勢い” で結婚し “勢い” で離婚しますか?

夫婦仲に悩み離婚を考えるご相談者に多いのが、30歳を目前に「勢い」で結婚したり、「できちゃった婚」のケースです。
交際期間が短く互いの理解を深められずに“勝負”に出て後悔するわけです。
だからと言って今のお相手と結婚しなければ別の幸せが得られたかというと、そんな保証はどこにもないのですが、相手に対する日々の不満や怒りが後悔をさせるのです。
そもそも自分が思い描いていた幸せとは何だったのでしょうか?
愛情(会話、スキンシップ、笑顔、感謝、思いやり)、子供、家、お金、学校、仕事、旅行 〜等など
恋愛の末に結婚という決断をしてジャンプしたものの、着地点が予想と違ったということでしょうか。
走り幅跳びなら何度でも跳び直しができますが、離婚はそう簡単にはいきません。
シングルマザーの実態はかなり悲惨で、幸せとはほど遠い生活を強いられている方々が大勢います。
まずは悩み疲れた心身を休め、心を少し楽にしてから自分はどうしたいのか、何ができるのか‥ を考えてみましょう。
ボロボロの心で何を考えても堂々めぐりとなるだけで、未来のあなたにとって真に良い決断はできないのではありませんか。
 本当に修復したいなら 「子供のために」 は禁句!

夫婦喧嘩で発する一言に「誰のおかげで飯が食えるんだ」「何もできないくせに」、「マザコン」「外で何してるんだか分かりゃしない」などがありますが、その一言さえ言わなければここまではこじれなかったのにという場合があります。
同様に離婚を回避しようと修復に向けて努力している最中に言ってはいけない言葉があります。
それは意外に思われるかもしれませんが、ついつい決まり文句のように言ってしまう「子供のために」という言葉です。
「子供のために別れないでほしい」「子供が可愛くないの?」「子供に恥ずかしくないの?」等々。
あなたにすれば別れたくない一心で出た言葉なのですが、これを聞いた相手は「やっぱり自分より子供の方が大事なんだ、しかも子供までだしに使って」と受け取ってしまいます。
なぜなら、すでに子供のことは考え悩み抜いた後の決断であり、そもそも原因が子供にある訳ではないからです。
結果的に夫婦間で起きたトラブルに子供が巻き込まれることにもなり、修復は更にむずかしくなります。
お相手は「あなたが好きだから別れたくない」という言葉を待っていたかもしれません。
 自分探しの ヒント は過去にあり

夫婦のマンネリ化や不倫などのトラブルをきっかけに自分の将来を考えることがあると思います。
「人生って何だろう」「これからどう生きるべきか」と悩み、俗にいう“自分探し”を始めるのです。
しかし、今の自分を変えずに進むべき道を見つけることができるのでしょうか。
まずは今の自分を正しく理解するために、過去の自分をふり返る必要があります。
何故なら、今の自分を作り上げたのは間違いなく過去の自分だからです。
そして、そこに未来を決める大事なヒントがあるのです。
未来を変えたければ今の自分を変える、今の自分を変えるには過去をふり返ることから始めなければなりません。
今のままでは未来は変わりません。
 「性の不満」 を 「性格の不一致」 にすり替えて離婚を言い出す夫

夫が不倫をしている場合は勿論の事、不倫していなくても夫婦喧嘩をきっかけに夫が離婚を言い出してきたとき、ほとんどの夫が「性格の不一致」をその理由にあげます。
しかし、年月をさかのぼってカウンセリングしてみると実は「性の不満」がその根源となっている場合が多々あります。
多くの男性(夫)は妻に対して「性の不満」を口に出しては言いません。例え言ったとしても付け足し程度で、主たる理由は「性格の不一致」を主張します。
夫が言わない理由の一つは「言わなくても分かるはずだ、そんなことを亭主の俺に言わせるな!」という駄々をこねて怒っているような状態。 もう一つは「小っ恥ずかしい」、つまりセックスを性欲の解消手段としている自分が恥ずかしいということ。
本当の理由を言わない夫と、言ってもらえなければ分からない妻がいくら話し合っても解決するはずがありません。
そして、いつしかその理由もすり替わり、元々の理由よりその後の度重なる喧嘩(不一致)の方が重大視されるようになり、夫本人もそれが原因だと本気で思うようになります。
セックスは@子供を作るための手段であり、A夫婦を確かめ合いコミュニケーションをとるための手段でもありますが、B男性にとっては湧いてくる性欲を解消するための手段でもあります。
年令や男女の違いでその優先順位は変化していきますが、夫婦の絆の一つでもある「性」は軽視できません。
夫婦間に離婚や別居という言葉が浮上してからでも修復は可能ですが、すぐに離婚に至らなくても離婚の先延ばしや家庭内別居状態となるなど、手遅れとなるケースが多いのも現実です。
 50歳前後に訪れる 「人生の折返し点」

20代後半で結婚し、30歳前後に出産したご夫婦は50歳で子供が成人し、親の責任を果たしホット一息となります。
夫の定年には、まだ期間がありますが、人生の折返し点を迎えたこの時期のご夫婦には様々な問題が起きるものです。
夫の職場不倫や妻の同窓会不倫、長年のモラルハラスメントや老後不安など理由はいろいろですが、離婚すべきか継続かで悩みます。 「一生に一度の人生、このままでいいのか?」‥と。
しかし、その選択肢は大きく分けて「離婚する、離婚しない、今はしない」の3つです。
中でも「今はしない」というのが、この年齢においては非常に大事で、冷静になって良く考えて準備するという意味です。
離婚に「思い立ったが吉日」はありません。そうやって失敗した方々をたくさん見てきましたから。
テレビの特集などでもよく見かけますが、離婚して1年や2年は確かに楽しいと思います。 しかし、問題はその後です。
テレビで放映されないその後の人生を良く考えてください。
 夫の浮気(不倫)が発覚、その時の妻の行動が修復・離婚の分れ道。

夫の浮気を見つけた時の妻は驚きで頭の中は一瞬真っ白、その後沸き起こる「怒り」と「何故?」が交互に増幅し、それ以外何も考えられない状態となります。
そのような時に冷静になれという方が無理な話しですが、その時にとる妻の行動を夫はしっかり見ています。
そして、その後の夫の判断に大きな影響を与えます。  (そこが自分の戻れる家なのか否かという‥)
妻が修復を望むなら、あわてて弁護士や探偵社に駆け込んだり、互いの両親への暴露や浮気相手と会うなどの行動は避け、まずは正しい知識と情報を得ることが大事です。
早々に別居が開始されない限り、それらの行動は事件の全体像が見えてからでも間に合います。

 浮気(不倫)が発覚してすぐ白状、なぜなら「本気だから」と言う夫

一昔前、浮気がバレた時の夫は徹底的に知らばっくれたり、謝罪して許しを乞うというパターンでしたが、最近では発覚したことをこれ幸いにすぐに認めて離婚を求めてくるケースが多くあります。
その時の夫の言い分は「今まで俺はずっと我慢してきた。もう限界だ、こうなったのはすべてお前(妻)のせいだ。」「彼女とは本気なんだ!だから浮気ではない」です。(妻は呆れて声も出ない状態ですが、夫はいたって真面目)
浮気がバレて知らばっくれたり、許しを乞う夫にはもともと離婚する意志はなく「夫としての軸足」も妻にあるのですが、すぐに認めて離婚を求めてくる夫は、ピュアである反面、妻の心の痛みを理解できない自分本位の盲目状況にあり、軸足も不倫相手に移ってしまっている状態です。
「夫」が戻る可能性も少なからずありますが、それには時間と忍耐を要します。
また、発覚直後の妻の対応次第では、初めは離婚の意志のなかった夫が離婚へと心変わりしてしまうこともあります。
 最近、特に多いご相談

離婚より修復のご相談が多い最近ですが、特に「離婚した方が良いのか、修復に努力して我慢した方が良いのか」判断できないという悩みのご相談が増えています。それは好き嫌いの感情だけでなく、離婚後の経済的な問題や子供の行く末、世間体などを考えると総合的な判断ができず堂々めぐりとなっている状態です。
その判断には @悩みの本当の原因(過去の検証) A 今、自分にできること(現在の選択肢) B 各選択肢の見通し(未来予想) が必要です。
これらは 客観的な視点、異性や子供の心理、正しい法律知識、社会経済の情勢 なども考えなくてはならず、大きな悩みを抱えているご相談者には過酷な作業となりますが、ここで一度きちんと検証しておくべきだと思います。
 妻からの離婚請求が増加。

最近、「性格の不一致」や「価値観の相違」など法的離婚理由(不倫や暴力、借金など)以外のご相談が増えています。それも妻側からの離婚請求が多く、実家問題やうつ病など精神的な病気がからんでいることもよくあります。
結婚はしたものの妻にとっては期待したような結婚生活ではなく、我慢の末に出した答えが「離婚」という訳です。
幼い子供がいても最終的には決断します。夫にとっては「ビックリ」以外の何物でもなく、修復しようにも手遅れのケースが殆んどです。増してや妻の実家(両親)が後押しでもしていようものなら更にお手上げの状態となります。
夫の高圧的な言葉や態度が、妻にとっては主従関係を常に確認させられているようで我慢できず、自分は夫の所有物ではないという気持ちを強くしていきます。その不満が夫の気付かないうちに修復できない大きさになっていくという事です。
現在では妻とその実家の関係は結婚後も親密で、「出戻りは我が家の恥」は全く通用しません。
 有責配偶者からの離婚請求が認められる場合


有責配偶者からの離婚請求は原則として認められませんが、例外的に下記要件のもとでは認められるケースがあります。
(有責配偶者とは離婚原因を作った側の配偶者のことで、具体的には不貞行為や暴力を振るった側の配偶者等)

@ 夫婦の別居がその年齢や同居期間と比較して長期に及んでいること(破綻主義)
A 夫婦間に未成熟の子供がいないこと
B 相手方配偶者が離婚により精神的、社会的、経済的に極めて苛酷な状況におかれないこと。

ただし、裁判では上記要件以外にも別居中の婚姻費用や不貞行為の黙認等、他のさまざまな事情も考慮され総合的に判断がされるので注意が必要です。
 離婚時に「情 (じょう)」と「未練」が残る夫、切替えの早い妻。 なぜ?

二人の話合いで離婚することが決まったのに、夫が妻に何度も離婚の確認をしたり、やり直しを提案したりすることはよくあります。これに対し妻はサバサバしたもので、離婚に向けてサッサと準備を進めます。あまりに楽しそうで「もしかしたら離婚したくないのでは?」と夫が誤解してしまうほどです。でも妻は絶対に翻りません。
「女性は一度決めたら変わらない」と言われますが、その理由は婚姻中の「我慢(ガマン)」にあります。
妻は家事や子育てを受け持ち、空いた時間でパートして家を支えてきました。妻には「今までずっと夫や子供のために自分を犠牲にして仕え、我慢してきたのだ」という気持ちがありますから離婚が決まった途端に「やっとこれで解放される」という安堵感の方が強く、夫のように「情」で後ろ髪を引かれることはないのです。
一方、夫は自分を支えてくれた妻への感謝もあり「愛情」から「愛」がなくなっても「情」だけは残ります。更には便利なパートナーを失うことへの未練もあって最後までねばるのではないでしょうか。
 「離婚したい」という言葉の裏には必ず理由が!

ご主人や奥様が具体的なことを殆ど言わずに「性格の不一致」や「価値観の相違」を理由に離婚を要求してくるとき、本当にそれだけの理由であった事はまずありません。
本当の理由を言えない、言っても仕方ない、揉めたくない等、とにかくゴリ押しして離婚に同意させようとします。
「ハイ、そうですか」と早々に離婚届に判をつく人もいませんので当然揉めるわけですが、その時こちらがどんな態度で接するかでその後の展開が大きく変わってきます。
怒りにまかせて罵倒したり、逆にショックで落ち込んでいては何も進みません。その理由が思いがけないことである場合も多く、当事者である自分にはなかなか分かりません。また男女の感性の違いから、話してくれてもなかなか理解できません。
理由にはそのきっかけとなった原因(出来事)が必ずあるはずで、夫婦問題を解決するにはそこまで明らかにして考えるべきなのです。 まずは「真実を知ること」です。
 夫に浮気をされた妻の心理

浮気をしてしまったご主人からのご相談でよくあるのが「私がいくら謝っても許してくれません。 これ以上どうすればいいのでしょうか?」というものです。
ご主人からすれば起きてしまった過去はどうしようもない、これからは絶対にしないと約束するから許して欲しい。 ということでしょうが、奥様にとって問題なのは、この「裏切り行為」でできた心の中の不信感を取り除くことができない事なのです。
不信感を抱いている相手(ご主人)からいくら謝罪されても信じることができないのです。
その時奥様ができることはご主人を責めることだけです。 自分(奥様)の心の痛みをわかって欲しい、その辛さを何とかしたいという叫びなのです。
よく「肉体関係は無かったのですが‥」と言われますが、奥様にとっては体より心を奪われたショックの方が大きいのです。
 浮気の理由や状況を何度も繰り返し聞きたがる妻の心理

夫の浮気が発覚した時、妻がその理由やいきさつの一部始終を細部にわたって何度も尋問するケースがあります。
それは夜中に始まり朝まで続けられることも少なくありません。そして翌日も翌々日も続きます。
それは夫がまだ隠していることがあるのではないか? ウソを言っていないか? などの理由と共に、裏切られたという辛い気持ちをどうにかしたくて行うのです。
すべてを知ることで気持ちが楽になるのではないか? 許せるのではないか? という奥様の心理です。
ご主人が本当に反省し、奥様を失いたくないと思うならば、一生消えることのない奥様の傷を少しでも楽にするため、サンドバッグになって正面から受け止め、とことん付き合う覚悟が必要です。
 修復は離婚の何倍もむずかしい

夫婦が日頃の不満に我慢を重ねた末に考える離婚、相手の不倫で悩み考える離婚、どちらも一度切れた絆(きずな)を修復するのは本当に大変です。
もともと細くなっていた糸が切れたのですから一度はつながったように見えても、何かあればすぐに切れてしまいます。
修復には時間が必要、「相手を変えたければ、まず自分から」という言葉があります。
今までとは違う自分をどれだけ見てもらえるかにかかっています。自分が変わってもすぐに信じてもらえる訳ではありません。あきらめずに努力して待つことがカギとなります。
 時効は2年!離婚後の「年金分割手続き」を忘れていませんか?

離婚時の年金(厚生年金)分割制度が開始され、離婚後すでに時効の2年が経過してしまっている方も出ています。
時効は財産分与と同じ離婚後2年です。その間に分割割合を社会保険事務所に届け出なければなりません。
離婚届を出せば自動的に手続きをしてもらえると思っている人や65歳になってからすればいいと思っている人もおられるようですが、放っておくと請求権を失います。厚生年金部分の2分の1といえば数万円になり、死ぬまで支給されるので、夫の退職金の恩恵も受けられず、将来仕事を続けることに不安のある女性にとっては非常に助かる制度です。
離婚した妻が知らない事をいいことに時効が成立する2年間連絡を取らないよう努めている夫もいると聞きます。
 ご相談は「離婚」 より 「修復したい」 が圧倒的に多い

ご相談者は「離婚したい」より「修復したい」という方のほうが圧倒的に多いです。
修復したい理由は子供、世間体、経済事情‥ と異なりますが、相手を思いやる気持ちに欠け、話し合いができなくなっている状況は皆さん共通しています。そして、そのほとんどが別居や離婚調停前にお見えになります。
別居や離婚調停という行動に夫婦の破綻を確信し、たまらず来られるのでしょう。
しかし時期が遅すぎて打つ手がなくなってからの修復は困難を要します。ただでさえ修復は離婚の何倍も難しく、別居が居心地の良いものとなってからでは手遅れとなります。
 ネットや本から得たあなたの知識、本当に大丈夫ですか?

最近ではインターネット上で「離婚」や「調停」などに関する知識、体験談が掲載されています。
確かに知識を得るには便利なのですが、問題はそれが自分に当てはまるかどうかということです。
一般論では正しくても、実際の現場では反対の結果になることも多々あります。例えば「暴言も暴力と同じDVだ」という解釈で、暴言を法的離婚理由にして調停を経て離婚裁判を起こしても難しかったり、浮気のメールだけで慰謝料の請求や離婚裁判を起こしても物的証拠としては弱く、予想外の結果になることもあります。
これらは聞きかじりの情報(知識)を自分の都合の良いように解釈しているからです。話し合いが全てスムーズに進み、自分の思い通りに協議離婚が成立することはまずありません。それほど気が合うならば離婚となることもなかったはずです。
 日本の離婚(単独親権)は残酷、イタリア(共同親権)との違いは何でしょう?

先日、東京新聞に掲載されたイタリアの特派員 P・デミ9リア氏(男性)の記事を紹介します。
「イタリア、日本とも、離婚が増えたのは最近のこと。イタリアはカトリックの国だから30年ほど前までは法的に離婚が認められなかった。ただ離婚をめぐって両国には決定的な違いがある。日本では子どもは母親が引き取るのが一般的だ。(単独親権) 父親は養育費は払い続けるが、子どもとの関係は断ち切られることが多い。子どもはオリジナルの父親を失い、父親としての役目が終わってしまう。これは残酷なことだ。 一方、イタリアの場合。私には先妻との間にロンドンで働く娘とアルプスでスキーのインストラクターをしている息子がいる。その二人が母親の違う弟、つまり私と今の妻との間に生まれた子どもの誕生パーティーのためにベネチアの私の自宅に来てくれた。離婚しても親子の関係は続くし、母親、父親が違っても子どもたちは兄弟なのがイタリアなのだ。」
ゴッドファーザーの国、お国柄や宗教心の違いと言ってしまえばそれまでですが、そこには単独親権(日本)や共同親権(イタリア)などの法律の枠を超えた親子のきずなを感じます。子育てにおいて子どもが親を信じ、親も子どもを信じる姿が見えます。親子と夫婦の関係は別物、離婚でそれを断ち切る権利は誰にもないのです。
 どんな傷も必ず小さくなります。 ”時”をやり過ごすことが大事!

夫婦間のトラブルから受ける心の傷は本人にとってはかなり大きなものです。親や友達は「サッサと離婚して次に行った方がいい」と言いますが、そんな簡単に決められるほど人の心は単純ではありません。そう言っている親や友達も自分の事となればできるものではありません。
配偶者の不倫や暴言に傷つき、相手を責めたり、自分を責めたりのくり返しで、何も進展しないことに苦しみます。
耐えるしかないと分かっていても、何とかしたくて色々やってみますが、実際に上手くいくことは少ないものです。
しかし、私はそれが無駄だとは思いません。むしろ必要なことだと思っています。何もしないで結論など出せないのです。
ご相談者の多くは事が起きてから約一年かけて決断しています。離婚という問題を抱え傷つき、何らかの結論を出すにはそのくらいの”時”が必要だということです。
受けてしまった心の傷は決して消えることはありませんが、その痛みは必ず小さくなっていきます!
その間、どのようにして時をやり過ごすかが大事です。
 「結婚」 って、「夫婦」 って何でしょう?

ご相談者がよく「私たちの結婚って、何だったんでしょうね。」「夫婦って何なのでしょうか。」という言葉を口にします。夫婦が引くに引けず、共に疲れ切ったときに出てくる言葉です。
あなたはお友達と二人で旅行に出たものの些細なことでケンカとなってしまった経験はありませんか?そのまま仲直りできずに別々に分かれて旅する二人もいれば、一方が折れて仲直りして一緒に旅を続ける二人もいます。あなたはどちらのタイプでしょうか。お互いに好みや価値観は違っても、それが許せる範囲かどうかで二人の相性の良し悪しも決まります。
結婚するということは “夫婦の歴史”を作るということです。その歴史には幾度となく危機がおとずれ苦労もしますが“絆”も深まっていきます。
しかし、最近では二人の歴史が築かれる前に別居や離婚となってしまうケースも多く見られます。
結婚や出産という大事業を終え、安心して一息ついた頃に訪れる夫婦の危機は本当に危険です。大事業を終えるまではと我慢していた不満が一気に噴き出してぶつかるからです。浮気、お金、実家、暴力‥とさまざまな形で問題が起きます。この一大事をどう乗り切るかが将来を決めることになるのです。
 親の離婚に子供が置き去り

これは離婚の”現場”で起きた実話です。
小学3年の男子A君は塾に通っています。算数で特に苦手な引き算をやっと覚え、掛け算、割り算へと順調に進んでいました。自信もつき始めた頃、突然塾に来なくなりました。
その2週間後にやってきたA君は別人で明るさは消え、うつろな目の少年となっていました。何よりも驚いたことは15-8 のような簡単な引き算もできなくなっていたのです。びっくりした先生がすぐに母親に連絡して聞いたところ、ご夫婦は数日前に離婚したとのことでした。
そこで更に問題だったのは母親が子供の異変にまったく気付いていないことでした。おそらく自分達の離婚でお子さんにまで気が回らなかったのでしょう。お子さんへの伝え方もまずく、突然だったようです。
まだ一人で生きていけない子供にしてみれば親の離婚は明日のわが身が不安につつまれる一大事です。
子供はペットではありません、何も分らないと思ったら大間違い。人生の節目となる一大事にはしっかり目を見て、一人の人間として向き合い、わかりやすい言葉で説明するべきです。
 DVは治らないって本当?

私達カウンセラーの仲間内でも「借金(ギャンブル)とDVは治らない」と格言のように言われている言葉があります。
正確には「治りにくい」が正しいのですが、それほど厄介だということです。
なぜ厄介かというと一度味わった”蜜の味”が忘れられずに繰り返され、習慣として身についてしまうからです。蜜の味とはギャンブルでいえば予想を的中させて勝利した時の達成感やラッキーな幸福感、DVでいえば不安や不満から蓄積されたイライラ(毒)を暴力や暴言という形で自分より弱い相手に吐きつけて得られる一時の安心感のことです。
つまりDVは「おまえが悪い」「しつけだ」という大義名分のもとに行われる自分自身の”毒抜き”なのです。誰しもそのようなことをしてしまった経験はあると思いますが、問題なのはそれが習慣となり繰り返され、更にエスカレートしていくことです。子ども同士のいじめもそうですが、DVは初回で相手から反撃を受けると続けにくくなりますが、黙っていると更に攻撃がエスカレートします。
まずは”毒”を作り出している原因を本人がしっかり確認することと、それがDVに発展していく自分自身の行動を自覚することが大事です。 理由なくDVをしている人はいません!
 一方的な「別居」に、成すすべはないのでしょうか?

夫婦が「離婚する、しない」でもめ、調停や裁判に行っても法的離婚理由がないため離婚できないと分かっているような時、離婚を申し出た側が一方的に「別居」という強硬手段をとってくることがあります。
そのようなケースで「夫(妻)が出ていくのを何とか止められないものでしょうか?」というご質問をよく受けます。
結論から言うと、話し合いができない状態では止める手だてはありません。確かに民法752条「夫婦同居の義務」に反する行為ではありますが、法的には強制力がないのが現実です。
頭を冷やしてお互いを見つめ直すための別居なら良いのですが、離婚への決意表明や夫婦破綻の状況をつくり出す目的であったり、浮気や不倫で自分が有責配偶者となることを回避するための場合も多いのです。
夫婦は離婚するまでは身内ですが、離婚後は赤の他人。そうなる前に別居中でも何か打つ手があるはずです。
 離婚後の面会交流「わが子に会いたい!」

毎年20万組が離婚し、その約7割に子供がいます。離婚しても一生子供の親であることに変わりはないはずなのに、親同士の対立から会わせてもらえないケースが後を絶ちません。
離婚時に約束し協議書や公正証書に記載したにもかかわらず面会を拒否され続け、「面接交渉権」を盾に調停を申し立て、履行勧告をしてもらっても法的な強制力や罰則がないため拒否され続けているのです。
何故でしょうか。
よく聞く理由は @手なづけられて子供を奪われることが心配。 A子供に相手の悪影響を受けさせたくない。 B会うたびに子供がわがままになりしつけができない ‥などです。
相手のことが信じられなくなって離婚した訳ですから、そのお気持はよくわかります。
しかし、親権を持つ側の親の都合が結果的に子供の心に悪影響を及ぼし、後に大きな事件となることはよくあります。
子供の成長には両方の親が必要で、両親に自由に会える環境は子供にとって本当に大切なのです。
親が離婚した子供は離婚率が高いと言われています。(離婚の連鎖)
離婚が避けられないものであるならば、その不幸が子供に連鎖しないようにするのが親の責任です。
 夫婦のコミュニケーションは「挨拶」から

自分が息をひきとる直前、配偶者が息をひきとる直前、どんな「言葉」が最後に交わされると思いますか?
それはきっと「ありがとう」ではないでしょうか。
夫婦の歴史には喧嘩した時の悔しい思いもありますが、感謝もしっかり積み上げられています。
「おはよう」「おやすみ」、「行ってきます」「行ってらっしゃい」 何気ない一言で夫婦の関係は極めて良くなります。
普段の生活で当たり前になってしまった感謝の気持ちをしっかり言葉にしてみませんか。
<勘違いや思い込みによる喧嘩> <言い方が悪くて起きる喧嘩>、これらは普段のコミュニケーション不足が原因です。
職場と同じように家庭でもコミュニケーション作りが大切。
恥ずかしがらずにまず自分から「挨拶」してみましょう。
 離婚理由が「犯罪事件」の場合の子供への対応

離婚理由が薬物犯罪(覚せい剤など)やワイセツ犯罪であった場合、子供への説明は非常に難しいものとなります。
子供が男の子か女の子かによっても違い個人差もあるので、どの時期にどこまで話せばいいのか慎重に考えなければなりません。
また、周囲にその事件を知っている人が大勢いる場合には、周囲から伝え聞いた子供は事件のことで傷つくだけでなく、共に暮らす親にも不信感を抱いてしまいます。
最終的には全てを話す事となりますが、受け容れられる時期に理解できるように話すことが大切です。
 突然「離婚したい」と言われ、理由もあいまい‥

突然、「一緒に暮らすことが苦痛になった」「もう、我慢できない」と言って、過去の些細な出来事をいくつも並べ「性格の不一致」や「価値観の相違」を理由に離婚や別居を求めてくるケースがあります。
そんな時、本当にそれだけの理由であることはまずありません。
言えない理由があったり、言っても仕方がないと諦めているのです。
理由の殆どが次の二つに大別されます。
一つは「好きな人ができた」などの異性関係、もう一つはうつ病や心的障害などストレスによるものですが、その原因として男性は<仕事・職場の人間関係>、女性は<出産(子育て)・嫁姑問題>、また身内の死なども影響します。
理由が「異性関係」の場合、年令や状況で内容も変わりますが、総じて「不倫をする原因を作ったのはそちら」と開き直り、自分の非は認めない方が多く、理由が「心の問題」であった場合には「自分が辛かった時、あなたは何もしてくれなかった、気付いてもくれなかった」と言い、どんな弁解も通用しません。
実はこれら理由の元には「コミュニケーション不足」という、これまで軽視され続けてきた問題が隠れているのです。
 結婚が “子種欲しさ“ とも思えるような結果に!

結婚して子供もできて「さあ、これから」という時に、さまざまな原因で不仲となり、妻が子供を連れて実家に帰り一時的に別居することがよくあります。
昔は夫が迎えに行けば、しぶしぶでも一緒に帰って元の生活に戻れたのですが、現在ではまったく違う状況があります。
それは二度と自宅に戻ることなく、子供とともに実家に住み続けて離婚の要求をしてきたり、婚費(生活費)の請求をしてくるといったものです。
その背景には夫側の原因だけでなく、妻の精神的な問題(うつ病や人格障害など)や妻の実家の過干渉なども大きく影響しています。
夫からしてみると子種欲しさの結婚だったのでは? と思えてしまいます。
 「原因」、そのほとんどがコミュニケーション不足。

最近、ご相談者の年齢が男女共に30代前半〜後半に集中し、その数も非常に増えています。
その理由は@ 20代半ばから後半にかけて結婚し、相手の性格や価値観の違いが目立ってきた頃、子供ができ更に夫婦間に溝ができ始めるのが30代前半です。
つまり結婚前に抱いていた夢や期待が裏切られるのがこの時期です。
A 30代前半の危機をどうにかしのいでも、互いの不満は大きくなるばかりで何も解決せず、経済的に余裕ができ子供にも手がかからなくなって、自分の人生を考え始めるのが30代後半です。
この時期、男女共に落ち着きや魅力が備わり異性と関わる機会も増えてきます。
そして「運命の人との出会い」や「第二の人生」という言葉のもと、「今ならまだ人生をやり直せる」と思うのがこの時期です。
原因は夫婦のコミュニケーション不足にあり、互いを理解するための話し合いや子育て協力、相手の話に耳を貸す努力を怠った結果です。
そこからやり直せるご夫婦もいれば、何をしても手遅れなご夫婦もいらっしゃいます。
まずはお相手の話を聞く側に立つことが大事です。
 「お金」も大事ですが、「意地」も過ぎれば大きな損失!

離婚の協議で揉めて長期化しても、一生このままでいることもできず、先のことを考え結局は決断することになります。
そして財産分与、養育費、慰謝料や解決金などを決めていくのですが、その数字が多い少ないで、また揉めて調停に行っても決まらず、数年も対立したままというのは困ったものです。
互いの意地がぶつかり合って一歩も引かず、前にも後にも動くことができない状態です。
でもよく考えてください! このままでは無理だ、離婚して新たな道に進もうと決断したのですよね。
根競べをして勝ったところで失った時間(人生)は取り戻せません。
「意地も過ぎれば大きな損失」ではないでしょうか。
 セルフカウンセリングのすすめ

相談室に来る前に誰にでもできるセルフカウンセリングをご紹介します。
これは私がカウンセリングに入る前に必ず作成しているものですが、これを書くだけで以後のカウンセリングが非常にスムーズに進みます。
悩み事でいっぱいの貴方の頭の中が整理され、誰かに相談する時にも必ず役に立つはずです。
まずは右図のようにご夫婦を中心とした周囲の方との相関図を描いて下さい。

セルフカウンセリングのすすめ

記載するのは子供、兄弟、両親(実家)、祖父母、友人、不倫相手など。 年令や学年、居住地と共に共有財産(不動産など) も書き入れて下さい。
図や文字にすることで、現在自分が置かれている状況がハッキリしてきます。人生という地図の上でこれからどうすれば良いか、どの道を進めば良いかを考えるとき、今自分がどこにいるかが分からなくては進みようがありません。
是非一度ためしてみて下さい。
 離婚届の不受理申出の有効期間は無期限

平成20年5月1日から戸籍法が改正され、離婚届の不受理申出制度が正式にでき、以前は1回の申出による不受理の効力は6か月間でしたが、この改正でその効力は無期限となり、1度出せば申出者が取下げない限りずっと続くこととなりました。
申出先は届け出をする人の住所地の役所で、本人確認のできる証明書類や認印を持参して本人が直接窓口で行います。
取下げる場合は「不受理申出取下書」を提出します。

* 本人確認できる証明書類 <運転免許証、パスポート、住民基本台帳カード(写真付)等、官公署発行の証明書。又は年金手帳、健保証、実印と印鑑証明書等を複数提示>
* 外国人は離婚届不受理申出ができなくなりました <理由は「不受理申出は申出者の本籍地の市町村長あてに出して受付けられると定めらているため、外国人登録により管理されている外国人には本籍地がないので申し出できない」との事>
 「子供のことを考えると、どうしたら良いかわかりません。」

暴力、借金、生活難など差し迫った状況でなければ、子供のことを考えたら離婚などしない方が良いに決まっています。
しかし、不貞や暴言、親族問題などで傷つき暴力以上の痛みを感じてしまうのも人間です。
人により痛みは違いますが、それが限界を超えたとき自分の人生に疑問が生じます。
夫や子供のためにと髪をふり乱して頑張ってきた自分の未来に希望が持てなくなるのです。
人は食べていくためだけに生きているわけではありません、幸せになりたくて生きているのです。
そして、自分の人生はこのままで良いのか? 今ならまだ再スタートできるのでは? という気持ちと子供を犠牲にしても良いのか?という気持ちの板挟みで悩みます。
結果、心は閉ざされ家庭内別居状態で辛い毎日が続きます。

乱暴な言い方ですが 「最終的には、子供のことを考えたら何も決められない」というのが現実です。
子の幸せを親が願うように、親の幸せを喜ばない子はいません。
それが手を尽くした上での決断であれば、子供も必ず理解してくれるはずです。
大事なことは後々子供にきちんと説明できる行動をしたか、自分が幸せにならなければ子供を不幸にしてしまうのだという気概を持つことです。
それがまだ決断できないのであれば、何かまだやり残していることがあるのだと思います。
 浮気相手に請求できる「慰謝料」の相場って、どのくらい?

「浮気相手に対して慰謝料はいくら取れますか?」とか「多額の請求をされたのですが、全額支払わなければダメですか?」という質問をよく頂きます。
慰謝料とは精神的苦痛に対する損害賠償金のことで定められた金額はありません。如何に高い金額の慰謝料であろうと、支払いに同意が得られれば成立します。しかし、実際に「ない袖は振れない」という事になり、過去の判例に基づいた金額が「相場」となります。
離婚原因、双方の責任度合、子供の有無、婚姻期間、不貞期間や頻度などそれぞれの事情によっても違いますが、一般には50万〜300万円位の範囲で決められることが多いようです。
ちなみに弁護士から届く内容証明郵便の慰謝料請求金額は判で押したように500万円が多く、「まずはこのくらいから始めましょう」ということだと思います。
請求する側で気をつける点は慰謝料の請求に時効期間(3年)がある事や、ダブル不倫の場合には自分の夫や妻に対して逆に慰謝料を請求されて相殺されてしまう事です。
世の中には慰謝料というお灸を据えないとわからない人もいれば、据えても逆に開き直られてこちらが傷ついてしまう場合もあります。
 夫の財布、妻の財布(家計の管理で防げる離婚の危機)

結婚して夫婦がまず最初に決めることは財布をどちらが管理するかということです。
夫が管理して妻に毎月の生活費を渡すパターン。
慣れたら妻の管理に移行するパターン。
最初から妻がすべてを管理するパターン。
また、共働きで共に収入がある場合には生活費の負担割合を決めてそれぞれが自分の財布を持って管理するパターン などさまざまです。
能力にもよりますが、私はなるべく早い段階で奥さまが管理するのが理想だと思っています。
なぜなら、そこにはご主人が奥さまを信頼している形が見えるからです。
ただし、奥さまもきちんと報告することが肝心で、慣れ合いになり報告を怠ると夫婦の財布がいつしか自分(妻)の財布になったり、感謝の気持ちも薄らいでいきます。
きちんと報告することでコミュニケーションが生まれ、それが継続されることで夫婦の絆も強くなるのではないでしょうか。
「金銭的なことで夫婦の絆を保つなんて!」とお叱りを受けるかも知れませんが、夫婦にとって生活の経済的基盤が安定していることは本当に大切なことなのです。
 年上の妻からのご相談

年上の妻が40〜45歳、年下の夫が35〜39歳のご夫婦で夫が妻に離婚を求めるケース。
ご相談の多くで共通していることは夫の不倫か金銭問題(借金、浪費)です。
年上の妻は「母親」のように世話好きで「姉」のようにしっかり者、年下の夫は「子供」のようにわがままで「弟」のように甘えん坊のケースが多く、妻がリーダーシップをとり夫が従うという構図ですが、妻は夫が頼りないのでやらざるを得ないというのが実情で、夫もその方が楽なので従ってはいるものの、その不満がやがては反抗期の子供のように爆発して問題を起こしてしまいます。
 ローンのある家やマンションの財産分与で困ること!

離婚時の財産分与で住宅(不動産)の問題があります。
ローンで購入した夫名義または共有名義の家を妻がもらう場合、名義を妻に変えなければなりません。
この名義変更を簡単にできると思っている方が多いのですが、殆どの銀行は残金を一旦全額返済しなければ抵当物件の名義の変更には応じないのが現実です。(ただし住宅金融公庫は収入基準が満たされていれば可能)
名義を夫のままにして妻がローンを返済する場合、ローン完済後も名義は夫のままで、名義変更には夫の同意が必要です。
また、夫が返済する場合、夫に不払いが生じた場合には家を失うことになります。
公正証書も有効ですが、後々夫の事情次第では同意を拒まれたり、「無い袖は振れない」と不払いになる可能性もあり万全ではありません。
収入の少ない妻が新たにローンを組むことは難しく、結局は身内にまとまったお金を都合してもらうか、家を売ってローンを返済し残金があればそれを手にすることになります。
 30代半ば〜40代前半のご夫婦に訪れる「人生の踊り場」

この年代のご夫婦には自分の進む道を改めて考え直すという「人生の踊り場」が訪れます。
それは子供がいるいないに関係なく訪れ、溜まった不満や我慢をどうするか悩むのです。
ある相談者(女性)は「結婚して10年が経ち、仕事や家事の忙しさの中でふと考える 『夫婦でいることの意義』や自分の夢。 この10年をふり返り、このままでいいのか? 違う道もあるのでは? 今なら間に合うのでは? そんな日々が続き、事件は起きました。 些細な夫婦げんかで発した夫の一言が、私の我慢の限界を越えて離婚へのスイッチを押しました。 その瞬間一切の迷いがなくなってしまいました。」
 愛情と支配は違います!

ご主人が奥様の外出や旅行を極端に制限したり、家計を任せない、その日の買い物をすべてチェックするなどの行為は、奥様や家庭を守るための「愛情」ではなく、ご主人自身の安心のために全てを把握していたいという「支配」に近いものです。
また、浮気した妻に対し、夫が浮気の内容を異常に細部にわたってしつこく尋問するのは、自分の支配下にある妻に自分の知らない部分があることが許せないのです。
それは妻を許すために尋問しているのではなく、自分に対する隠し事をなくし、全てを知ることで安心していたいという「支配」に他なりません。
本当に奥様のことを思うならば自分の辛さより、奥様の辛さを優先すべきです。
女性は男性と違い、性的欲求だけで浮気することはまずありません。
何か理由が必ずあるはずです。
 悩み‥疲れて‥、考えが堂々めぐり (あなたから生きる気力を奪うもの)

夫婦がうまくいかなくなった時、やり直すべきか、離婚するべきか、「どうすればいいか」本当に分からなくなってしまいます。
日がたてばたつほど考えが堂々巡りして疲れきり、最後は「心療内科」へも行ってみますが何も解決しません。
今のあなたに一番大事なことは、進むべき道を選ぶ前にそれぞれの道(選択肢)の先に何が待っているのかを知る事です。
それには正しい知識と情報、事例が必要です。
しかし、「悩み」や「疲れ」がその気力を奪うのです。
 調停は初回で決まる!調停員のアタリ・ハズレも要注意。

離婚調停を申し立てる側も受ける側も大事なことは調停員に味方になってもらうという事です。
特に初回は重要で、服装、言葉遣い、態度、準備する書類などを誤ると「正義が負ける」ということも起きます。
調停員も人の子で先入観で判断したり、付き添い弁護士の顔色をうかがいながら話を進める人もいます。
また、調停員の年令や古い価値観が障害となる場合もあり、担当調停員の傾向をできるだけ初回で把握したいところです。
私達は調停員を選ぶ事ができないので相性によってはアタリ・ハズレも生じます。
調停件数の過密もあり、たった2〜3回で「不調」となってしまうこともめずらしくありません。
そうならないためにも、しっかり予備知識をもって調停に臨んでいただきたいと思います。
少なくともこれまでの経緯を記した書類くらいは必ずお持ちになってください。
 やり直すための「別居」、別れるための「別居」

離婚したい夫と、離婚したくない妻。 離婚したい妻と、離婚したくない夫。
どちらも「別居」となるケースは多いのですが、夫婦にはそれぞれに思惑の違いがあります。
一方は修復を目的に頭を冷やすための別居であり、もう一方は離婚の決意の固さを示す目的であったり、客観的な破綻状況を作るための別居であったり。(中には不倫がバレた時の有責配偶者や慰謝料回避のための別居もあります)
出る側の別居先は実家やウィークリーマンションと様々ですが、待つ側は、その間どのようなスタンスで待てば良いのか、子供への対応や経済的な問題など課題は山積みです。
でも別居を始めたからには待つ側も気持ちを切り替えて、前向きな気持ちで待たないと暗くなった家庭には誰も寄りつきません。
離れて暮らす事でパートナーの大切さに気が付き、やり直せたケースも実際にあります。
それは互いの気持ちを少しづつすり合わせ、「行っては戻り」の歯がゆさに耐えた結果なのです。
 年金分割制度の大きなカン違いにご注意!

離婚時の年金(厚生年金)分割制度について、ご相談者の中には誤った知識を持って来られる方も多く、その注意点をいくつかご紹介いたします。
@ 分割請求は離婚時に妻が国民年金に25年以上加入していることが必要です。
A 分割できるのは厚生年金部分だけで、国民年金(基礎年金)部分は分割されません。
B 年金受給開始前に分割合意しても、離婚後直ちに年金が支給される訳ではありません。
C 分割請求は離婚してから2年以内に行うことが必要です。
D 平成20年4月1日施行の「3号分割」を待っていても、それ以前の期間の年金部分は夫の合意なしには分割されません。

以上ですが、まずは年金事務所で資格の有無と予定金額を確認することをおすすめいたします。
 子供が生まれ仕事も順調、さあこれから! という時に‥

20代半ばから30代前半の夫婦に多いのがこのケース。 子供が生まれ仕事も順調で、さあこれからという時に夫から切り出された突然の離婚話。「なぜ?」と誰もが耳を疑うようなことです。
こんなとき夫は本当の理由をなかなか言いませんし、いい加減な理由でごまかそうとします。
しかし、そのほとんどがご主人の女性問題にあり、出産前後の夫婦(性)生活が大きく影響していることもその特徴です。
奥様の怒りはわかりますが、ここでむやみにご主人を問いつめて悔しさだけをぶつけることは得策ではありません。
この年代の男性は、仕事はできても精神的にはまだまだ子供です。
「雨降って、地固まる」というように、夫婦のきずなを強くするチャンスと思ってご主人と向き合ってください。
その時の奥様の対応次第で結果は大きく変わってきます。
 離婚後の生活が経済的に困難な場合 (扶養的財産分与)

離婚によって夫婦の一方が経済的に困窮すると予想される場合には、「扶養的財産分与」を請求する事ができます。
長年専業主婦だった妻が高齢や病気などの理由で職に就けない場合や、子供が小さくて職に就けない場合には、夫は妻の経済的自立のメドが立つまで生活を保障しなければなりません。
また、清算的財産分与や慰謝料が少額で生活できない場合や、それらを請求できない場合にも請求する事ができます。
ただし、協議離婚や調停離婚では夫の同意を必要とし、判決離婚では離婚理由や夫の支払能力も加味されるので実際に100%もらえるとは限りません。
 心の貧しさは人を不幸にします

最近、ニュースで中国経済の発展ぶりを見るたびにバブル時代の日本を思い出します。
現在の日本はまるで祭りの後のようです。
目的を失った空虚な時間が続き、閉塞感ただよう「物足りて心貧しい国」。
何かを得る代わりに何かを失ってしまったかのように‥。
必死でもがいているのですが、出口が見つかりません。
地震、原発、政情不安、少子高齢化、引きこもり、詐欺、少年犯罪 〜と暗くなるようなニュースばかりで、日本はまるで過去のつけを払わされているかのようです。
人は過ちを犯す動物ですが、正すこともできるはずです。心の貧しさは人を不幸にします。
一生は意外と短いものです。
皆さんひとりひとりが抱える問題をどう解釈し、どう扱うかが問われています。

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